こんぶ土居店主のブログ

こんぶ土居店主によるブログです。お役に立てれば。

本物の梅干し

梅干しは、素晴らしい食品です。

そのままでは食べられない梅を、長い時間をかけて白いごはんと無敵の相性を見せる食品に変える。

古くからの日本人の知恵が生きた食卓に欠かせない伝統食ですね。

 

本来の梅干しの作り方は、シンプルです。

適切な量の塩を梅と合わせ、長い時間をかけてゆっくり熟成させます。

その後、土用干しをしてできあがりですね。

 

ですので、梅干しに必要な材料は、梅と塩と風味や色を付ける赤紫蘇だけです。

ただ、普通のスーパー等で市販されている梅干しは、ほとんどが伝統的な本物でない製品ばかりです。

 

ご興味があれば、スーパーやコンビニへ行って売られているものの原材料表示をご覧になって下さい。

謎の成分がたくさん表示されています。

例えば、ある製品の原材料表示は、下記のようになっていました。

 

『梅、しそ葉、漬け原材料(果糖ぶどう糖液糖、食塩、しそ液)、酸味料、清酒、調味料(アミノ酸等)、野菜色素、ビタミンB1、甘味料(スクラロース)』

 

恐らく、このような製品は、塩漬けの終わった梅を、塩抜きのために水に浸し、その後に混合調味料で味をつける、といった作り方なのではないかと思っています。

本来の美味しい梅干しの味を抜いてしまって、他の調味料で補うわけです。

なんとも変な話です。

 

 

減塩志向や、食事制限が必要な方もありますので、特殊な事情があるのは理解できます。

ただ、市販されるほとんどの製品がこんな感じで、本物が少ししかないというのは、なんとも嘆かわしいところです。

 

甘いとか酸っぱいとか、そんな単純な評価基準ではなく、昔ながらの梅干しの良さを理解して下さる方が多くなればと願っています。

 

昨日の投稿でお知らせした季節商品「青梅入り昆布」の原料の梅をご用意して下さった、和歌山の三幸農園さん。

素晴らしく美味しい梅干しを作っておられます。

こんぶ土居でも常時販売しております。

是非お試し下さい。