この漁船は、2020年6月27日投稿の「平成16年夏、昆布漁のお手伝い」で書いた、故・吉村捨良さんが使っていた昆布採りのための漁船です。
https://konbudoi4th.hatenablog.com/entry/2020/06/27/092818
今は誰も使う人がいません。
この斜路を降りて漁に出ましたが、斜路も使わなくなっているので、少し寂しい感じです。
6月27日のブログで書いた昆布漁は、まさにこの前で採取をしたのです。
しかし現在、このあたりには一切昆布は生えていません。
当時とは、全く様変わりしてしまいました。
(7月7日投稿、「天然真昆布の危機」)
https://konbudoi4th.hatenablog.com/entry/2020/07/07/094116
今週は北海道へ出張していますが、過去と同じように昆布漁の手伝いなどをやっている場合ではなくなりました。
危機的な状況にある天然真昆布を救う手をなんとか見つけるべく、様々な方に話を聞いて解決策を模索する日々です。
現在の危機的な状況を、誰も良いことだとは思っていません。
元に戻って欲しいと皆が思っています。
ただ、願っているだけでは解決しません。
具体策が必要ですが、あまり有効な取り組みが為されているようには見えません。
本来、こんぶ土居のような零細企業が取り組むべき問題ではなく、業界団体や昆布産地で十分な対策をして欲しいものです。
三代目が30年ほど前に、当時の業界としてはタブー的であった漁協との関わりを始めたのは、品質の問題を解決するためでした。
それは、こんぶ土居の製品の品質を上げたいとの思いであったわけですが、そのために川汲浜の天然真昆布の品質全体を上げる必要があったのです。
これはこんぶ土居のためであると同時に業界にもプラスに働くことであったわけです。
本来品質向上の取り組みは、漁業者や業界団体ですべきことだったでしょう。
『時代は繰り返す』、そんな気もします。
しかし、テーマは「品質を上げる」から「瀕死の天然真昆布を救う」に変わっています。
遥かに重大で、遥かに困難なテーマになってしまいました。
ただ、動き出せば少しずつ何かが見えてきます。
助けてくださる方も多々います。
今日のブログからしばらくは、2020年の昆布産地出張レポートを書くつもりです。
未来に、この活動が実を結ぶよう、粘り強く取り組みを続けたいと思います。