こんぶ土居では、三代目の時代から北海道の昆布産地を度々訪れてきました。
北海道出張の予定をお話すると、「買い付けですか?」と仰る方が多々おられます。
そうお考えになるのも、無理のないことです。
「昆布屋が昆布産地へ出向く」、やはり買い付けのイメージでしょう。
しかし、三代目も私も、決して買い付けに行っているのではありません。
そもそも、私共の主原料である白口浜天然真昆布は、昆布生産者による自由な流通が認められていません。流通ルートは、下記の通りです。
〇昆布生産者(漁師さん)
↓
〇漁業協同組合
↓
〇本州の、ある一社の一次問屋(基本的に毎年固定)
水揚げされた天然真昆布は全量が、上記のように取り扱われるように決められており、その先に私共や二次問屋に昆布が移っていきます。
ですので、そもそも現地での「買い付け」など無いのです。
では、何をしに北海道へ行くかと言えば、三代目の頃は「品質向上のため」でした。
漁業者の方々と信頼関係を構築し、北海道で生産される昆布の品質を少しでも高める取り組みを続けてきたわけです。
昭和57年から続けた活動は、初期はなかなかうまくいかない事の連続だったそうです。
(詳細は9月1日のブログをご覧ください)
https://konbudoi4th.hatenablog.com/entry/2020/09/01/073302
時が進み私の代になって、当初は三代目と同じような目的で浜へ通っていました。
しかし、現在は全く状況が変わりました。
新テーマは、以前から書いておりますように「危機的状況の天然真昆布を救う」です。
天然真昆布の再生への道筋は、言わば前例のない暗中模索です。
大変な仕事です。
ただ、前述のように、三代目も最初からうまく物事が運んだわけではありません。
やはり何事も、動き出し、それを諦めず継続することが成果につながるのでしょう。
今年も10月3日から再び北海道出張ですが、「買い付け」などより遥かに大切なテーマが待っています。
またレポート致します。