健康を考えたとき、食べ物に気を付けるとして、ポイントは主に下記の三つでしょうか。
①必要な栄養を十分に摂取する
②必要な栄養素であっても過剰にならないようにする
③農薬や食品添加物などの不要な化学物質の摂取をできるだけ少なくする
まず、①と②については、日々自分が食べている食事に含まれる各栄養素が過不足ないのかを把握することが必要です。
ただ、昔はそれは不可能に近かったでしょう。
データが不十分でしたし、書店などで販売されていた栄養成分表などを利用したとしても、計算に手間がかかりすぎて現実的ではありません。
それ故に、なんとなく「野菜や果物をたくさん摂っていれば健康的」などと曖昧に考えられていた節もあるように思います。
しかし、今は便利なツールのおかげで、自分の料理した食事の栄養成分を微量成分まで含めて計算することも、そう難しいことではありません。
お菓子メーカーのグリコが提供している「栄養成分ナビゲーター」などは、計算に非常に便利です。
今年から加工食品の栄養成分表示義務化も始まりました。
毎日すべての食事の栄養成分を把握することなど現実的ではありませんが、少なくとも三大栄養素(たんぱく質、脂質、炭水化物)の過不足、所謂PFCバランスぐらいは、なんとなく気を付けておいた方がよろしいかと思います。
生活習慣病予防のために大切です。
可能であれば、過不足が起こりがちなビタミンやミネラルについても把握できれば、素晴らしいですね。
その一方で、こんぶ土居の製品づくりに関係するところが大きいのは、③の「農薬や食品添加物などの不要な化学物質の摂取をできるだけ少なくする」でしょう。
厚生労働省によって認可された食品添加物だとしても、体に害悪を為すリスクのあるものを、製品を買って下さるお客様の口に入れたくありません。
このような考えから、表示義務の有無に関わらず一切の食品添加物を使用せずに製品づくりを続けてきました。
今後も同じように続けます。
しかし、本物の自然な原料のみを使った製品であっても、食べ過ぎると②に沿う食事だとは言えないかと思います。
前回の投稿で書きましたヨウ素の過剰摂取のリスクも、そのひとつです。
昆布の佃煮などは塩分も少なくないので、良いものだからと言っても食べ過ぎは禁物です。
タイトルにしました「質より量」とは、7年前に齢七十を機に引退した、こんぶ土居三代目の言葉です。
なかなか面白い表現です。
食品にこの言葉が使われる場合、一般的には「品質に無頓着」であることを表現したものかと思いますが、三代目の意図したものは前述の①と②の重要性です。
こんぶ土居は、これまで③については十分な対応ができていると思います。
その一方で、今後の時代を考えると①と②に貢献できるものづくりにも積極的に取り組む必要を感じます。
煮干し、大豆、昆布でつくった健康スナック「ミネラルいりこん」と「ミネラルいりこんスパイシー」は、そんな考えを体現する製品でありたいと思います。
この両製品が本当に現代人の健康に寄与するものであるのか、あらためて成分を詳細に分析します。
情報が整理でき次第、このブログでご報告致します。
過去には、③の問題で大変な健康被害が起きた事例なども多々あります。
しかし現代社会に於いて優先順位をつけるとするならば、どちらかと言えば③よりも、むしろ①と②の方が大切。
まさに「質より量」である気がします。