こんぶ土居店主のブログ

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史上初?かつおぶし削り器「オカカ」電動化の方法(メーカー非推奨)

(前回投稿の続きです。まずは、こちら↓からご一読ください)

konbudoi4th.hatenablog.com

 

自分で申し上げるのも何ですが、本日の投稿内容は、鰹節を楽に削ることについての「コロンブスの卵」で、なかなか画期的ではないかと自負しています。

(道具の改造を伴います。メーカー非推奨だと思うので、自己責任でお試し下さい。)

 

 

昔から、家庭で鰹節を削るのなら、こういった伝統的な鰹節削り器を使うものでした。

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しかし、これは少しハードルが高いのです。

削ること自体にも技術がいりますし、何より道具のメンテナンスを適切にする必要があります。

そんなハードルを下げてくれる製品が、愛工業という会社が販売している手動の鰹節削り器「オカカ」です。

ハンドルを回して削ります。

 

まずは、この道具の使い方を公式YouTube動画でご覧ください。


www.youtube.com

 

 

この製品は非常に便利で、私も愛用しております。

とても便利なのですが、たくさんの量を削るとなれば、やはりハンドルを回すのに疲れます。

電動の「オカカ」があればいいのにな、と思っていましたが、どうやら過去には存在していたようです。

しかし、今は残念ながら廃番になり販売されていません。

であれば、市販の道具を組み合わせて、自分で「電動オカカ」を作ってしまいましょう。(改造の一種だと思いますので、当然オカカの製造元は推奨しないでしょう。保証もなくなることが予想されるので、自己責任でお試し下さい。)

 

まずは、自作の電動オカカで削っている様子を動画でご覧ください。

youtu.be

このように、ラクラク簡単に大量の鰹節を削ることができます。

大人数用に出しを取る際など、たくさん必要でも全く問題ありません。

 

この「オカカ電動化」に必要な道具は、オカカ本体以外に下記①~③です。

①電動ドリル(機種選びがとても大切です。本投稿末尾で解説しますので、是非チェックを!)

②六角軸ソケットビット

③高ナット(M6サイズ)

以上3つだけ。おそらく4000円ぐらいで揃えられるはずです。

 

 

組み立て手順をご説明します。

 

まず、オカカのハンドルを取り外してください。

引き出しを抜き取り、手を入れ、回転盤を下から押さえて固定し、ハンドルを回せば外れるはずです。

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次に、外したハンドルの代わりに、高ナット(M6サイズ)をつけてください。

高ナットとは、単に長いナットのことです。

工具を使わず、手で回せる範囲で問題ありません。

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普通のナットでも使えないこともないのですが、安定した作業のために高ナットをお勧めします。

こんな状態になりますね。

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次に、電動ドリルの先端に、ソケットビットを取り付けます。

ソケットビットとは、こんな部品です。

電動ドリルやインパクトドライバで、六角ナットを回せるようにするための部品です。

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M6のナットの対辺距離は、たいてい10ミリですので、10ミリのソケットを使用していますが、ナットのサイズに合わせて大きさは選択してください。

 

電動ドリルに取り付けると、こんな状態になります。

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これで出来上がりです!

簡単でしょ?

部品も、全てホームセンターで普通に手に入るものばかりです。

ドリルを高ナットに差し込んで回せば、大量削りもラクラクの、素晴らしく便利な電動オカカライフの始まりです。

 

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前回投稿でも書きましたが、鰹節を自分で削ることは、素晴らしい美味しさにつながるだけでなく、無駄な包材を省いたり、賞味期限切れなどによる食品ロス低減にもつながる、社会的意義のある事だと思います。

伝統的なカンナの鰹節削り器は道具としての美しさもありますし素晴らしいのですが、少しでもハードルを下げて挫折せずに済むよう電動オカカを考えました。

一般の方だけでなく、料理人さんにも強くお勧め致します。

是非お試し下さい。

(了)

 

(それでは最後に、電動ドリルの機種選びについて記載しておきます。)

 

【重要】電動ドリルの機種選定!

条件は、下記の4つでしょうか。

〇十分なパワー

〇スムーズな回転

〇できるだけ軽量コンパクトであること

〇低い回転数

 

多くのメーカーから電動ドリルやインパクトドライバーは販売されていますが、ほとんどの機種が上記のどれかに当てはまらず、使うことができません。

例えば、インパクトドライバーは、基本的に使えません。

打撃を与えて回転力を得るものなので「スムーズな回転」でなく支障が出るのです。

 

回転数も非常に大切で、一般的な電動ドリルの回転数では速すぎます。毎分500回転ほどの低回転型のドリルが必要になるわけですが、選択肢は多くありません。

 

一通り探してみましたが、信頼できるメーカーの品で最も安価に手に入るのはリョービのドライバードリル「 FDD-1000」でしょう。

3000円台で入手可能です。

この機種を使用する場合は、ドライバーモードではパワーが不足しますので、必ずドリルモードでお使い下さい。

 

他社製品にも、いくつかは使用可能だと思われる製品(マキタ MDF001など)もあるのですが、最も安価に調達できるのが、「 FDD-1000」だと思うのでお勧め致します。

 

#オカカ

#電動