こんぶ土居店主のブログ

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『大阪万博で昆布のことを!』(挫折その1)

 

御存知の通り、2025年には、大阪で万博が開催されます。
このブログで、『「2025大阪・関西万博」で、昆布のことを』とのタイトルで投稿したのは、2021年の1月のことでした。
パビリオン内で展示するテーマについて公募していたので、応募したことについて書きました。

konbudoi4th.hatenablog.com



その結果について、これまであまり書いてこなかったのは、簡単に言えば「うまくいかなかった」からです。


応募の後しばらく経って、「日本国際博覧会大阪パビリオン推進委員会事務局」からメールが届いたのですが、当時それを読んで愕然としました。
簡単に言えば「お金を出せ」という内容だったからです。
それも、出展基本計画の策定に関わる「企画委員」に入るだけで、最低1000万円です。
それを払って企画委員に入ったからといって、私の望む内容が万博で取り上げる保証など、何もないのです。
「結局カネか、、」と非常に残念に思いましたが、その後も諦めたわけではなく模索を続けてきました。


そのあたりの話については、また後日、少しずつ書きたいと思います。


(800文字の字数制限で、当時書いて提案した内容は、下記の通り)

【提案内容(800文字以内)】
古くから「食の都」「食い倒れ」と評されてきた大阪。名物として語られることが多い「たこやき」「お好み焼き」「串カツ」だけでなく、品格と伝統を伴った食文化のアピールは、都市のブランド力を向上させます。その核となるのが、「だし文化」です。料理にだしを用いることは世界共通ですが、大阪だし文化を他地域と分けさせたものは、昆布に他なりません。江戸の昔より、北前船の最終目的地であった大阪に北海道の産物は集められ、昆布文化の中心地となりました。中でも道南地方で採取される真昆布は大阪の味を決める基礎として、なくてはならないものとして利用されてきました。しかし天然真昆布の漁獲量は、近年の環境変化により激減し、大きな窮地に陥っています。大阪の食を構成する要素に、昆布以上の独自性はありません。万博を機に多くの来場者に大阪食文化を再認識していただき、天然真昆布の危機的状況の認知を広め、未来に継続させる取り組みが必要だと考えています。地元大阪パビリオン内にて、伝統の昆布文化と、その危機を伝える展示のご提案を致します。来場者に、食体験と併せて、大阪食文化の歴史や海洋資源の保護の大切さ、海藻食の健康面での価値などを理解していただけるような展示ができないでしょうか。2015年のミラノ万博では、私がミラノまで出向き、「大阪ウィーク」にてだし文化をイタリアの地でご説明した経緯もございます。海外での昆布への注目度も年々高まっている今、地元での万博開催にその要素は不可欠です。次世代に昆布文化を残すことは、テーマに掲げられた「SDGs」の趣旨(特に、14海の豊かさを守ろう)にも合致します。世界的な問題である水産資源の保護と、他国に例のない伝統食文化を関連させて展示できる好機で、万博の展示としてふさわしい内容であると考えています。