こんぶ土居では、様々な加工食品を製造していますが、最も販売個数の多い商品は「しっとりふりかけ」です。
別製品「十倍出し」のだしを取った昆布と削り節を再利用してつくった、白いゴハンにピッタリのふりかけです。
価格が安いこともあるかとは思いますが大人気で、店頭ではお一人様2個限りの限定販売を続けています。
一切の食品添加物やうまみ調味料を使用しない原材料の素性と、美味しさと低価格で、ご好評いただいているわけですが、この製品には、もう一つ誇れるものがあります。
それは、栄養価値です。
不足しがちなタンパク質や、ミネラル類等の栄養素を豊富に含んでいるのです。
こういった内容をパッケージに書くのであれば、それは「栄養強調表示」に該当し、行政が決めた基準値を超えている必要があります。
メーカーが好きなように書いていいわけでなないのです。
詳しくは、こちらの消費者庁の資料をご参照ください。
過去に、しっとりふりかけに含まれる不足しがちな栄養素の含有量を、検査機関に依頼して分析しました。
その数値を、消費者庁が決めた基準値と併せてご紹介します。
先に、しっとりふりかけの含有量、続くカッコ内が基準値です。
(「高い旨」を謳う場合の基準。「含む旨」を謳う場合は基準値が半分になります。)
たんぱく質:31.6g(16.2g)
カリウム:909mg(840mg)
カルシウム:397mg(204mg)
マグネシウム:172mg(96mg)
鉄分:2.9mg(2.04mg)
(製品100gあたり)
分析を検査機関に依頼する際に、原材料構成から基準値を超えることを期待された成分について依頼したわけですが、狙い通りの結果が出まして、非常に嬉しいです。
しかし、これは言わば結果論なのです。
私共では、決して栄養価値を強調しようとして製品づくりを進めたわけではありません。
できあがった製品が、たまたま栄養機能的でもあったというだけのことです。
こんな結果を受け、次回の製品ラベルを新たに作成する際には、こんなレイアウトにしようかと考えています。
余談ですが、実はこのデザイン案、過去に「こんぶ土居Instagram」で紹介したのです。
https://www.instagram.com/p/CrcQYt9v4YW/?utm_source=ig_web_copy_link&igshid=MzRlODBiNWFlZA==
それをご覧くださった方から、「SDGs」と書かれているのは微妙だから外した方が良いとのご意見をいただきました。
こういったご意見は非常に有難いところです。
別の文言に差し替え、次回ラベル製作したいと考えています。
次回のブログ投稿では、世に存在する多くの栄養機能食品について考えます。
きっかけは、下の写真のような、ふりかけを見たからです。
これは、知人が入院していた時、病院食として出されたものです。
カルシウムとマグネシウムが豊富に含まれていることが謳われています。
こういった食品と、私共の「しっとりふりかけ」。
本当に同等の価値があるのか。
次回の投稿では、このふりかけの事例も含め、栄養機能食品についての懸念を書きます。
タイトルは、『 「完全メシ?」機能性食品の弊害』、の予定です。
栄養強調表示については、過去に大手メーカーによる「合法消費者だまし」の悪質な事例を紹介しています。
下の過去投稿、ぜひぜひ、ご一読ください。
(了)