こんぶ土居店主のブログ

こんぶ土居店主によるブログです。お役に立てれば。

2020-07-01から1ヶ月間の記事一覧

縄文の希望 2020年夏北海道出張レポート⑦

天然真昆布が不作だと申し上げると、「温暖化のせいですか?」とよく言われます。 他の要因も複合的に関係して現在の状況になっているのですが、もちろん温暖化も無関係ではありません。 単純に気温が高いかどうかではなく、海流にも変化が起きたり、北海道…

「珈夢」の小林元昭さん 2020年夏北海道出張レポート⑥

こんぶ土居では、「焙煎昆布麺 麺戀」という商品を販売しています。 私共が製造しているわけではないのですが、店頭で販売をしています。 この焙煎昆布麺をプロデュースされているのが、函館市臼尻町で喫茶店「珈夢」を営む小林元昭さんです。 昆布パウダー…

川端翼君の思い出 2020年夏北海道出張レポート⑤

前回と前々回の投稿で、こんぶ土居と磨光小学校、南茅部高校との交流について書きました。 交流した子供さん達の中には、嬉しいことに実際に昆布漁師になった人もいます。 その中でも、将来の南茅部のリーダーになってくれることを期待した人がいます。 タイ…

南茅部高校 2020年夏北海道出張レポート④

前回投稿しました、函館市立磨光小学校の児童との20年に亘る交流。 それには、続きがあります。 NHKが平成19年に、番組でこんぶ土居のことを大きく取り上げて下さいました。 毎年夏に浜へ行って漁師さんの手伝いをしている現場の姿など、非常に長い時間取材…

函館市立磨光小学校 2020年夏北海道出張レポート③

白口浜天然真昆布の産地である、北海道函館市の旧南茅部町には、地元の子供たちが通う小学校があります。 磨光小学校です。 こんぶ土居では、三代目の時代から生産者の方々との信頼関係の構築に努めてきました。 また同時に、次代を担う若者や子供たちにお伝…

原彰彦北海道大学名誉教授 2020年夏北海道出張レポート②

以前からお伝えしております天然真昆布の危機。 それを救う手立てを模索し、取り組んでおります。 今年の夏の北海道出張の主たる目的は、その道筋を探すためです。 多くの方が協力して下さっているので、それを記録するためにも、主に人物を軸として出張レポ…

2020年夏、北海道出張レポート①

この漁船は、2020年6月27日投稿の「平成16年夏、昆布漁のお手伝い」で書いた、故・吉村捨良さんが使っていた昆布採りのための漁船です。https://konbudoi4th.hatenablog.com/entry/2020/06/27/092818 今は誰も使う人がいません。 この斜路を降りて漁に出まし…

うまみ調味料の功罪と、昆布屋としての展望

家庭で手作りの食事を用意する人が、残念ながらどんどん減ってきているようです。 私共は昆布屋ですので、その価値を理解し使って下さる方が増えることを、当然望んでいます。 知っていただく機会として開催してきた「たぶん日本一のだしの取り方教室」は、…

「うまみ」という言葉

「うまみ」という言葉は、「UMAMI」として、国際語の地位を確立しつつあると言われます。 それが素晴らしいものであるかのように、もてはやされることも多いと思います。 ただ、こんぶ土居では「うまみ」という言葉を、できるだけ使わないようにしています。…

天然真昆布の危機

前回の投稿で書きました、「献上昆布」の別名もある北海道の旧南茅部地区で産出する天然真昆布。 この日本を代表する高品質な昆布が、大変な危機に瀕しています。 平成26年が最後の豊作で、以後不作が続き、その程度は年々ひどくなっています。 この件につい…

登録商標「御上り昆布」

こんぶ土居では、「御上り昆布(おあがりこんぶ)」という塩昆布(昆布の佃煮)を製造しています。 北海道の旧南茅部で産出する白口浜天然真昆布を厳選した調味料で炊き上げた製品です。 この名称は、古く江戸時代の史実から取っています。 そのストーリーを…

糖質制限食と人工甘味料

数年前から糖質制限食が流行っていますが、ストイックなものは是非やめた方が良いと思います。 知人のご家族にも一切炭水化物を採らない人がいて、心配になります。 まず、炭水化物を取らない食生活は、どう考えても不自然です。 炭水化物をほとんど摂取せず…

栄養成分と味覚

人間は、食べ物に美味しさを感じます。 美味しいと感じること、その感覚の役割は食べることの動機付けだと思います。 食べることは、生きる上での最も大切な行為ですから、それに対して強い欲求がないのであれば、生存そのものの危機です。 つまり基本的には…