こんぶ土居店主のブログ

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「2025大阪・関西万博」で、昆布のことを

 

2025年に、大阪で万博が開催されます。

地元大阪のパビリオンも出展されるわけですが、展示内容のアイデアを公募していたので応募してみました。

もちろん昆布について。

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万博の展示に、食文化は当然含まれてくるはずです。

紋切型の「たこ焼き」「お好み焼き」で終わってしまうことのないよう、大阪食文化の核となる昆布の話が来場者に伝わるようであって欲しいと思います。

応募は、800文字以内で案を書いて提出するのですが、下記の内容で出しています。

さて、採択されるのでしょうか。

 

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【提案内容(800文字以内)】

古くから「食の都」「食い倒れ」と評されてきた大阪。名物として語られることが多い「たこやき」「お好み焼き」「串カツ」だけでなく、品格と伝統を伴った食文化のアピールは、都市のブランド力を向上させます。その核となるのが、「だし文化」です。料理にだしを用いることは世界共通ですが、大阪だし文化を他地域と分けさせたものは、昆布に他なりません。江戸の昔より、北前船の最終目的地であった大阪に北海道の産物は集められ、昆布文化の中心地となりました。中でも道南地方で採取される真昆布は大阪の味を決める基礎として、なくてはならないものとして利用されてきました。しかし天然真昆布の漁獲量は、近年の環境変化により激減し、大きな窮地に陥っています。大阪の食を構成する要素に、昆布以上の独自性はありません。万博を機に多くの来場者に大阪食文化を再認識していただき、天然真昆布の危機的状況の認知を広め、未来に継続させる取り組みが必要だと考えています。地元大阪パビリオン内にて、伝統の昆布文化と、その危機を伝える展示のご提案を致します。来場者に、食体験と併せて、大阪食文化の歴史や海洋資源の保護の大切さ、海藻食の健康面での価値などを理解していただけるような展示ができないでしょうか。2015年のミラノ万博では、私がミラノまで出向き、「大阪ウィーク」にてだし文化をイタリアの地でご説明した経緯もございます。海外での昆布への注目度も年々高まっている今、地元での万博開催にその要素は不可欠です。次世代に昆布文化を残すことは、テーマに掲げられた「SDGs」の趣旨(特に、14海の豊かさを守ろう)にも合致します。世界的な問題である水産資源の保護と、他国に例のない伝統食文化を関連させて展示できる好機で、万博の展示としてふさわしい内容であると考えています。