あけましておめでとうございます。
新年、いかがお過ごしでしょうか。
こんぶ土居では、今年も本物の良い食品をつくり続けます。
引き続き「こんぶ土居店主のブログ」やInstagramでの情報発信にも取り組みます。
何卒、おつきあい下さいますようお願い申し上げます。
こんぶ土居では、年賀状にメッセージを込めた内容を書くのが恒例です。
このブログもそうですが、近年ではオンラインでのお繋がりが増えていますし、個人情報の観点もありご住所を伺っていない方も多々。
そんな方々には年賀状は届かないわけですから、ご紹介しておきたいと思います。
「年賀状の画像」、「記載した内容抜粋」、「詳細のご説明」の三段構成です。
(以下、本分の抜粋)
『何かが芽吹きつつある予感』
天然真昆布の最後の豊作年は2014年でしたらから、かれこれ10年間ずっと不作が続いていることになります。
当初は、業界内にも一過性の問題だとの楽観論もありましたが、私どもでは問題解決に向けて微力ながら動いてきました。
この問題についての報道がほぼ無かった時代に、産経新聞の北村博子さんが一面で報じてくださったのは令和元年のことでしたから、私どもの活動も5年ほど経過したことになります。
昨年の大きな出来事は、献上昆布の郷の北海道南茅部高校にて次代を担う中高生に向けて開催した「真昆布フォーラム」です。
詳細は、「こんぶ土居店主のブログ」2023年11月10日投稿、「2023真昆布フォーラム開催レポート」にて書いております。全内容をご覧いただける動画2本と、聞いて下さった高校生の感想も掲載していますので、是非ご一読ください。
真昆布フォーラムへは、函館市の多くの部署の方々や教育関係者、市議会議員さん、更には函館市長まで視察に来て下さいましたから、新しい風を予感させるものでした。
当初から「5年ほどかけて芽吹かせ、10年で何かを結実できれば」と漠然とイメージしていました。ちょうど活動開始から5年ほど経った今、悪くない形が見え始めています。
また、こんな私どもの取り組みは、思わぬ副産物も生んでいます。
『原料昆布調達に良い影響』『新たな良い人脈』等々でしょうか。
どうしてこんなことが起きるのか、この年賀状の限られたスペースではとても文字数が足りませんので、2015年1月1日付のブログ記事に詳しく書いておきます。
本分である昆布の食品づくりについても、新しい意義を込めた製品開発を続けています。昨年から取り組んでいる「純植物性十倍出し」は、その一例ですが、社会問題の解決を内包する製品づくりが理想だとの思いが強くりました。
簡単ではありませんが、「表面的なおいしさ」を超えた何かを、今後も製品を通じて表現できればと考えております。
(以上抜粋おわり)
さて、本文で書きました通り、『原料昆布調達に良い影響』『新たな良い人脈』について、少々補足説明をさせていただきます。
『原料昆布調達に良い影響』
こちらは、非常にシンプルな話でして。
昆布の生産現場に問題が起きているわけですから、良い昆布が足りないわけです。
つまり、需給のバランスで申しますと、供給が足りていない状態です。
「量的に限られた良い昆布を、誰に託すのか」。
その決定の最も源流に近い場所にいるは、当然に昆布漁業関係者です。
私共の産地での取り組みも30年以上続けてきたわけですが、「頑張ってる土居に良い昆布を、回してやろう」という風に産地の方々がご配慮下さっているようにも感じるところもあります。
決して、こういった結果を目指して始めた取り組みではありませんが、「誰かに貢献する」ということは、結果的に回りまわって自分にも良い影響を及ぼすことを実感しています。
『新たな良い人脈』
こちらも、複雑な内容ではありません。
私共は昆布屋ですから、産地から昆布を仕入れて販売したり、加工品を製造したりすることが仕事です。
こう考えると、そんなに人脈が広がりそうな業務内容ではないのです。
しかし、現在の昆布漁業を取り巻く問題を解決したいと考えて様々に動き出すと、様々な方にお会いする機会が増えます。
私が取り組んでいることは、環境を守ることであったり、文化を守ることであったり、そういった内容です。
「大切なものが失われつつある現状で、その解決を目指して動き出す」。
そんな活動の中で得られる人脈は、単に昆布屋としての営業で得られるものと少し異質でして、「良い意志と高い能力」を兼ね備えた素晴らしい方々とお会いすることが増えたように感じています。
これも、予期せぬ副次的効果でした。
本年2024年も、様々なことがあるかと思います。
決して楽な時代ではありませんが、粘り強く正しい取り組みを続ければ、良い結果につながると信じています。
本年も、引き続き宜しくお願い申し上げます。
(了)