こんぶ土居店主のブログ

こんぶ土居店主によるブログです。お役に立てれば。

2021-01-01から1年間の記事一覧

(学び)昆布の佃煮を炊いてみて下さい

こんぶ土居の店頭では、量り売りで3センチ角ほどの四角形に切った昆布を販売しています。(オンラインストアでは販売していません) お客様から、「これは何に使うのですか」とお尋ねいただくことが、多々あります。 大阪では古くから昆布の佃煮が名物でした…

「KONBU」でなく「KOMBU」?

予防線を張るようですが、今日の投稿は、どうでも良いような話です。 前回のブログでご紹介しました、ローカルカルチャースクール.jpの「だし文化プロジェクト」。 https://localcultureschool.jp/products/movie02 動画には、海外の方にもご理解いただける…

【お知らせ】Dashi Culture Project だし文化プロジェクト

地域文化の魅力の再発見、継承のためのウェブサイト「ローカルカルチャースクール.jp」。文化庁の委託事業の第一弾として「だし文化」について、5本の動画が制作されました。こんぶ土居は、大阪の昆布文化や現在の海産物が抱える課題についてお話させていた…

改めて、ヴィナイオータのワイン

前回のブログ投稿で、味を正しく評価することの難しさについて書きました。 今日のお話も、それと少し関係しています。 味覚上の判断をしなければならないものはたくさんありますが、その中でもワインは「味の評価軸」が比較的明確になっている分野であるよ…

味の評価軸(昆布の粉末のはなし、後編)

前回の投稿で、臆面もなく「こんぶ土居の昆布粉は品質が素晴らしい」などと自画自賛しておりましたが、「味覚の面で品質が高い」と、何を以て言うのでしょうか。 これは、実は難しいところです。 そう感じさせる事例に、先日遭遇しました。 こんぶ土居は「良…

昆布の粉末のはなし(前編)自社製品自慢

こんぶ土居の製品に「昆布粉」があります。 これは、類似品が他社にたくさん存在しますので、言ってみれば「ありふれたタイプの製品」です。 かなり前になりますが、漫画「美味しんぼ」にも取り上げられました。 その際に、原作者の雁屋哲先生が書いて下さっ…

【大豆 vol.3/3】「 だし」とプラントベースの関り

さて、前回の続きです。 大豆の話を書いていて、それが「だし」と何の関係があるのだと感じる方もあるかと思いますが、意外に関連性があるようです。 例えば、「だし」や「スープ」のようなものを用意する際、日本では伝統的に昆布や鰹節、煮干しなどが利用…

【大豆 vol.2/3】 大豆ミートと、肉食忌避への危惧

様々な理由によって「肉を食べたくない」人がいます。 その先に、「肉でない肉のようなもの、を食べたい」という、変わった欲求が出ることがあります。 そんな要望に応える「大豆ミート」の需要が高まっています。 味や食感も進化し、肉とそっくりというわけ…

【大豆 vol.1/3】 未来を支える奇跡の豆

こんぶ土居製品で、原料に大豆を使用するものがあります。 「ミネラルいりこん」「ミネラルいりこんスパイシー」「昆布豆」の三種です。 後者2製品は2020年から販売を開始した製品ですので、最近こんぶ土居では大豆を多く使用していることになります。 お陰…

『うまみの相乗効果』に食傷気味

私は職業柄、だしの話に多く触れるものです。 だしに関する本が出版されたりすると、買って読んでみることもあります。 しかし残念ながら。たいていはがっかりして本を閉じることになるのです。 理由は様々ですが、この手の本に必ずと言って良いほど取り上げ…

MILANO EXPO 2015 回顧録

前回の投稿で、2025年の大阪・関西万博に向けた話を書きました。 万博と言えば6年前、2015年の開催地はイタリアのミラノでしたが、大阪市から依頼を受け私が現地で昆布のお話をさせていただきました。 少し個人的な内容も含みますが、当時の思い出話を書き…

「2025大阪・関西万博」で、昆布のことを

2025年に、大阪で万博が開催されます。 地元大阪のパビリオンも出展されるわけですが、展示内容のアイデアを公募していたので応募してみました。 もちろん昆布について。 万博の展示に、食文化は当然含まれてくるはずです。 紋切型の「たこ焼き」「お好み焼…

海底湧水と水産資源の関り

度々テーマにしております天然真昆布の不作。 不作の理由は、ひとつではなく、様々な要因が複合的に作用しています。 簡単に言ってしまえば「環境問題」であるわけですが、その環境問題を構成する要素は、多岐に渡ります。 温暖化のようなグローバルな要因は…

併用もアリ、鰹節と煮干しのだし

「合わせだし」という言葉があります。 単一の素材ではなく、傾向の違う素材を併用して取っただしのことですが、それが良い効果を生むことに、日本人は古くから気づいていました。 しかし、これは世界的に見れば、特殊なことかも知れません。 私は若い頃に、…

良い昆布の色

前回のブログ投稿で、海苔のことを書きました。 「2021年1月8日投稿『海苔の酸処理について』」。 その中で、海苔の酸処理について、こんな一文を書いています。 『また、見かけは黒々と美しい海苔ができますが、本来の味と香りは損なわれがちです。』 やは…

海苔の酸処理について

私共は昆布屋ですが、昆布以外での人気商品もあります。 そのひとつが「無酸処理焼海苔」です。 伊勢湾で酸処理をせずに育てられた海苔の一番摘みです。 非常に香り高く豊かなうまみを感じる良い海苔だと自負しています。 海苔の養殖現場を見たことがある方…

年始に、2021

明けましておめでとうございます。 本年も、良い食品づくりに努めて参ります。 宜しくお願い申し上げます。 こんぶ土居では、毎年メッセージを込めた年賀状を書いています。 このブログにも載せておきたいと思います。 (住所をお伺いしていない方には届いて…